京都新聞のニュースより

Kyoto Shimbun 2000.1.12
News
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  新春に輝く三重塔350年ぶりに竹生島に再建
 

 琵琶湖に浮かぶ竹生島にあり、西国第三十番札所として知られる宝厳寺(滋賀県東浅井郡びわ町早崎、峰覚雄住職)にこのほど、江戸時代に焼失した三重塔が約三百五十年ぶりに復活した。古図を元に忠実に復元された三重塔は丹色(にいろ)の見事な外観を現し、新春の参拝客らの目を楽しませている。

 宝厳寺は国宝「唐門」「竹生島経」のほか重文九点の寺宝 を持ち、平安時代以来学僧の修行の地、皇族や戦国大名らの信仰の地として栄えた。湖北の観光名所として年間約十三万 人の参拝客らでにぎわう。三重塔は戦国時代の文明十六(一四八四)年の建立と伝えられ「浅井郡誌」の中にも古い図面が残っている。復活は 代々住職の悲願だった。

 平成八年春から工事が進められ、このほど完成した三重塔は、高さ約十五・五メートル。もともと塔があった本堂南側の同島中腹に建てた。西浅井町で社寺建築を専門に手掛ける橋本市郎さん(40)が古来の工法に基づいて設計した。また、内部は 仏画家の増田正盛さん(50)が極彩色で四本の柱に三十二体の天部の神々、四方の壁には真言宗の八人の高僧を描いた。総工費三億円。

 同寺では内装などの仕上げを急ぎ、ことし五月十四日に同塔落慶法要、同日から二十八日まで日本三大弁天のひとつに数えられる本尊・大弁才天などを特別記念開帳する。峰住職は「寺のシンボルが復活できた。ぜひ大勢の方に見てほしい」と大喜びだ。

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